真壁づくりとは、柱と梁を現し(仕上げ材によって隠れてしまう構造部分を、露出させる仕上げを「現し」といいます)にした日本の伝統的な工法です。この真壁は、木の性質を熟知し、美しく収める高度な技術を持った大工さんでないとつくることができません。まず柱・梁に、鉋(かんな)掛けすることにより、木肌が均一に磨き整えられて美しい艶と香りが出てきます。そして木の性質を考えながらほぞ穴を掘り、組み立てていきます。今では鑿(のみ)や鉋(かんな)を扱うことができる大工さんも減ってしまいましたが、弘栄工務店では、鑿(のみ)や鉋(かんな)を扱える人でないと大工さんとは呼びません。
実は柱・梁は呼吸をしているって知っていましたか?何と3mの柱で約1.2Lの水分を吸収するのです。柱・梁が現しになった真壁造りの家は、どの部屋でも構造体である木が湿度を調整してくれるので、高温多湿の日本の環境に適した造りだといえます。この調湿効果を活かし、弘栄工務店では全棟で、収納や洗面脱衣室の壁と天井には杉板を張ります。調湿性のある杉板は、布団や衣類の湿気を取り除き、カビの発生を抑制してくれます。